AIブームの強さを証明する決算

FIREくん:
「先生、TSMCが過去最高益を更新したってニュースを見ました。でも株価はあまり上がらなかったみたいですね。」

先生:
「今回の決算はAI需要の強さを改めて証明する内容でした。一方で、市場はさらに先を見ているんです。」
世界最大の半導体受託製造企業(ファウンドリー)であるTSMC(台湾積体電路製造)は、2026年第2四半期決算を発表しました。
内容は市場予想を大きく上回り、過去最高益を更新しています。
第2四半期決算のポイント
今回発表された主な数字は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 売上高 | 約1兆2,703億台湾ドル(前年比36%増) |
| 純利益 | 約7,066億台湾ドル(前年比77%増) |
| 利益 | 市場予想を大幅に上回る過去最高益 |
さらに会社側は、
- 2026年通期の売上見通しを引き上げ
- 設備投資計画も上方修正
するなど、AI需要への強い自信を示しました。
なぜここまで利益が伸びたの?
最大の理由は、
AI半導体需要の急拡大
です。
TSMCは、
- NVIDIA
- Apple
- AMD
- Broadcom
など世界の主要半導体メーカーから製造を受託しています。
特に、
- 3nm
- 2nm
- CoWoS(先端パッケージ)
への需要が非常に強く、AI向けチップの受注が業績を押し上げています。
AI需要はまだ終わらない?

FIREくん:
「え?でも最近AIバブル終了って話を聞きますよ…?」

先生:
「今回の決算を見る限り、その心配はまだ小さいと言えます。」
TSMCは決算説明で、
AI向け需要は引き続き非常に堅調であり、
2026年も高い成長が続くとの見通しを示しました。
以前紹介した、
- NVIDIA
- SKハイニックス
- マイクロン
などの好調ぶりを裏付ける内容となっています。
それなのに株価は伸びなかった理由

FIREくん:
「んーーー、でも最高益なら株価も大きく上がりそうなのに…。」

先生:
「市場は『良い決算』より『予想以上かどうか』を見ています。」
今回株価が伸び悩んだ理由は主に3つあります。
① 好決算はすでに株価へ織り込み済み
TSMC株は今年に入って大きく上昇していました。
市場は、
「良い決算になる」
ことをある程度予想していたため、
サプライズが小さくなりました。
② 利益確定売り
決算前までに買っていた投資家が、
利益を確定するため売却しました。
株式市場ではよくある
「期待で買い、決算で売る」
という動きです。
③ 市場の期待が非常に高い
現在AI関連株には、
毎回最高水準の決算が期待されています。
そのため、
「良い決算」
だけでは株価をさらに押し上げる材料になりにくい状況です。
日本企業にも追い風
TSMCの好調は、
日本企業にもプラス材料です。
恩恵が期待される企業には、
- 東京エレクトロン
- ディスコ
- アドバンテスト
- レーザーテック
- 信越化学工業
- SUMCO
- JX金属
などがあります。
さらに、
ラピダスにとっても、
最先端半導体需要が続くことを示す追い風となりました。

今後の注目ポイント
今後市場が注目しているのは、
- NVIDIA次世代GPU
- 2nm半導体の量産
- CoWoS供給能力
- AIデータセンター投資
- AI向け設備投資の継続
です。
TSMCがこれらの需要に対応できるかが、
世界の半導体市場を左右する重要なポイントになります。
FPの見解

FIREくん:
「今回の決算を見ると、AI市場はまだまだ成長しそうですね。」

先生:
「そうですね。ただし株価は『未来』を織り込んで動くことも忘れてはいけません。」
今回のTSMC決算は、
AIブームが依然として非常に強いことを示す内容でした。
売上・利益ともに市場予想を上回り、
設備投資計画も引き上げられたことから、
AIインフラ需要は今後もしばらく続く可能性が高いと考えられます。
一方で、
株価はすでに将来への期待をある程度織り込んでいます。
長期投資では、
「企業の成長」と「株価の期待値」
を分けて考えることが重要です。
TSMCの決算は、
これまで紹介してきた
- 半導体スーパーサイクル
- マイクロン
- NVIDIA
- SKハイニックス
- キオクシア
といったAI関連ニュースを裏付ける、非常に重要な決算だったと言えるでしょう。
