キオクシア急落で投資家に動揺

FIREくん:
「先生、キオクシアが急落してSNSでは『損切りした』『ナンピンした』という投稿がたくさんあります。6月にあんなにお祭り騒ぎだった掲示板の人たちのことを思うと胸が痛いです。ああ悲しい。」

先生:
「性格が悪いんだね。実は、キオクシア固有の悪材料というより、AI半導体関連株全体が売られた影響が大きいんですよ。」
今回、キオクシア株は大きく下落し、個人投資家の間でも大きな話題となりました。
しかし、その背景には複数の要因が重なっています。
① 米国PPIが市場予想を下回った
最初のきっかけとなったのが、
米国PPI(生産者物価指数)
です。
PPIは企業間で取引される商品の物価を示す経済指標で、
今回は市場予想を下回りました。

え?インフレが避けられるなら株価にとっては好材料なんじゃないの?

通常であれば、
インフレ鈍化は株式市場にプラス材料となることもあります。
しかし今回は、
投資家の一部が
- 景気減速への警戒
- 設備投資の鈍化
を意識し、
AI関連株を中心に利益確定売りを進めました。
② SKハイニックス急落が市場心理を悪化

FIREくん:
「この前話題になったSKハイニックスですよね?」

先生:
「そうです。市場全体へ影響が広がりました。」
韓国では、
AI向けHBM(高帯域幅メモリー)大手の
SKハイニックスが急落しました。
背景には、
韓国当局によるレバレッジETF規制強化への警戒があります。
その結果、
市場ではAI半導体株全体への利益確定売りが広がりました。
キオクシアも、その流れに巻き込まれた形です。

えー迷惑ー

③ AI関連株が上がり過ぎていた
ここ数か月、
AI関連株は世界中で大きく上昇してきました。
- NVIDIA
- SKハイニックス
- マイクロン
- キオクシア
- 東京エレクトロン
など、
AI関連銘柄には多くの資金が流入していました。
そのため、
少しでも不安材料が出ると、
利益確定売りが集中しやすい状況でした。

お祭り騒ぎまくってましたもんね。
AI需要は本当に減ったの?
SNSでは、
「AI需要が終わった」
という投稿も見られました。
しかし、
現時点で、
AI向けメモリー需要が急減したという事実は確認されていません。
むしろ、
AIデータセンターや生成AI向け投資は依然として高水準が続いています。
今回の下落は、
市場の過熱感を冷ます調整
という見方が強くなっています。
キオクシアはAI関連株なの?

FIREくん:
「HBMを作っているわけじゃないですよね?」
※HBM(High Bandwidth Memory)は、複数のDRAMチップを垂直に積み重ね、超高速・大容量のデータ転送を実現した次世代のAI向け半導体メモリ

先生:
「でもAIとは深く関係しています。」
キオクシアは、NAND型フラッシュメモリーの世界大手です。
AIサーバーでは、
HBMだけでなく、大量のデータを保存するSSDも欠かせません。
そのため、
キオクシアもAI関連銘柄として注目されてきました。
AI関連株全体が売られると、キオクシアにも売りが広がりやすくなります。
SNSでは「損切り」と「ナンピン」で意見が二極化
今回の急落を受け、SNSでは、
- 「ここで損切りした」
- 「押し目なので買い増した」
- 「ナンピンした」
など、さまざまな投稿が見られました。
つまり、投資家の間でも、今回を
「暴落」
と考える人と、
「押し目買いのチャンス」
と考える人に意見が分かれています。

たしかに、ここまで下がると気になりますね。
さすがにそろそろ手を出してみようか。
前回は完全に波に乗り遅れたので。

それで値上がりを喜ぶ人たちに悪態をついてたんだね。
今後の注目ポイント
今回の下落後に注目したいのは、
- NVIDIAの決算
- HBM需要
- AIデータセンター投資
- キオクシアの業績
- マイクロン・SKハイニックスの決算
です。
AI関連企業の設備投資が続くかどうかが、
今後の株価を左右する重要なポイントになりそうです。
FPの見解

FIREくん:
「今回の下落だけでAI市場が終わるわけではないんですね。」

先生:
「その通りです。市場全体の調整と企業の実力は分けて考えることが大切です。」
今回のニュースは、
キオクシアだけが悪かった
という内容ではありません。
AI関連株全体が大きく上昇していた中で、
- 米国PPI
- SKハイニックス急落
- 利益確定売り
が重なり、
市場全体が調整したという側面が強いと考えられます。
以前ご紹介した、
- SKハイニックス急落
- 半導体メモリー市場はスーパーサイクルへ?
- マイクロン広島工場
- JX金属
などの記事でも触れたように、
AI向けメモリー需要そのものは依然として強いとの見方が多くあります。
短期的な株価の変動だけで判断せず、
企業の業績や市場全体の流れを合わせて見ることが、長期投資では重要になるでしょう。