AIブームの次に注目される「量子コンピューター」

FIREくん:
「先生、最近はAI関連株ばかり話題ですが、SNSでは富士通やNEC、日立製作所の名前もよく見かけます。何かあったんですか?」

先生:
「実は今、投資家の関心はAIの次の成長分野として『量子コンピューター』にも広がっています。」
生成AIの急速な普及によって半導体関連株が注目されてきましたが、その先を見据える市場では、量子コンピューターが次世代の基盤技術になる可能性が期待されています。
その中心にいる日本企業が、富士通、NEC、日立製作所です。
なぜ今、量子コンピューターが注目されているのか?
量子コンピューターは、現在使われているコンピューターとは仕組みが大きく異なります。
従来のコンピューターでは膨大な時間がかかる計算でも、
- 新薬開発
- 新素材開発
- 金融市場の最適化
- 物流の効率化
- AIモデルの高度化
などで大きな性能向上が期待されています。
そのため、世界各国が国家プロジェクトとして開発競争を進めています。
富士通が日本をリード

FIREくん:
「日本では富士通が一番進んでいるんですか?」

先生:
「現時点では、その評価が多いですね。」
富士通は理化学研究所との共同研究を進め、2025年には世界最大級となる256量子ビット級の超伝導量子コンピューターを実現しました。
さらに現在は、
1,000量子ビット級システムを2026年度中に公開予定
としており、世界トップレベルの開発を進めています。
また、川崎市には量子研究の拠点となる「量子棟」を建設し、企業や大学との共同研究も加速させています。

NECは量子技術の社会実装を目指す
NECは富士通とは少し違った方向から量子技術に取り組んでいます。
同社は、
- 量子コンピューターを企業で活用するためのソフトウェア
- AIとの融合
- 通信・セキュリティ技術
などを強みとしています。
また、量子コンピューターの実用化に向けたサプライチェーン構築や技術仕様の整備にも取り組んでおり、日本全体の量子産業の裾野を広げる役割も担っています。

日立製作所は「シリコン量子」に挑戦
日立製作所も量子コンピューター開発を積極的に進めています。
現在は、
- シリコン量子ビット
- 中性原子方式
- 国家プロジェクト「ムーンショット型研究開発事業」
などへ参加しています。
シリコン方式は、現在の半導体製造技術を活用できる可能性があるため、将来的な量産性でも期待されています。

AIと量子コンピューターはライバルではない

FIREくん:
「量子コンピューターができたらAIはいらなくなるんですか?」

先生:
「いいえ。むしろ両者は協力する関係になると考えられています。」
今後は、
- AIがデータを分析する
- 量子コンピューターが最適な答えを高速に探索する
という役割分担が期待されています。
つまり、
AIの次に量子コンピューターが来るのではなく、
AIと量子コンピューターが組み合わさる未来
が想定されています。
日本企業が持つ強み
量子コンピューターでは、
- 富士通
- NEC
- 日立製作所
だけでなく、
大学や研究機関、スタートアップも連携しています。
日本は、
- 半導体
- 精密機器
- 通信
- 材料技術
に強みがあり、それらを活かした量子技術の発展が期待されています。
投資家が注目するポイント
量子コンピューター関連株を見る際は、次の3点が重要です。
① 実用化までの時間
量子コンピューターはまだ発展途上であり、本格的な普及には時間がかかると考えられています。
② 本業の強さ
富士通、NEC、日立製作所はいずれも本業が安定しており、量子事業がすぐに利益を生まなくても経営基盤がしっかりしています。
③ AIとの相乗効果
今後はAI市場の拡大とともに、量子技術との融合による新たなビジネスが生まれる可能性があります。
まとめ:AIの次の成長テーマとして期待

FIREくん:
「半導体の次は量子コンピューターという見方もあるんですね。」

先生:
「そうですね。ただし、『AIが終わって量子になる』というより、『AIをさらに進化させる技術として量子コンピューターが育っていく』というイメージです。」
現在の日本では、
- 富士通は世界トップレベルの量子コンピューター開発
- NECは社会実装やAIとの融合
- 日立製作所はシリコン量子技術
というように、それぞれ異なる強みを持ちながら開発を進めています。
量子コンピューターはすぐに業績へ大きく貢献する分野ではありませんが、10年先を見据えた次世代技術として、市場の期待が高まっているテーマと言えるでしょう。