監修・執筆
- 国家資格 ファイナンシャル・プランニング技能士2級
- 日商簿記2級
投資初心者にも分かりやすいよう、専門用語はできるだけ使わず解説しています。
NISAと特定口座の違い【結論】
まず結論からお伝えします。
投資初心者なら、まずはNISAを優先して利用するのがおすすめです。
NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度です。一方、特定口座は利益に税金がかかりますが、投資額に上限がなく、損益通算などのメリットがあります。
どちらか一方しか使えないわけではなく、多くの投資家はNISAと特定口座を併用しています。

「特定口座って、NISAじゃない普通の口座ってことですか?」

「そのイメージで大丈夫。NISAは『税金がお得な特別な口座』、特定口座は『通常の投資口座』と考えると分かりやすいよ。」
NISAと特定口座の違いを比較
まずは違いを一覧で見てみましょう。
| 比較項目 | NISA | 特定口座 |
|---|---|---|
| 利益への税金 | 非課税 | 約20.315%課税 |
| 年間投資枠 | 最大360万円 | 上限なし |
| 生涯投資枠 | 1,800万円 | 制限なし |
| 損益通算 | できない | できる |
| 繰越控除 | できない | できる(確定申告が必要) |
| 口座数 | 1人1口座 | 複数開設可能 |
| 初心者向け | ★★★★★ | ★★★★☆ |
それぞれにメリットがあるため、目的によって使い分けることが大切です。
NISAとは?
NISAは、投資で得た利益や配当金が非課税になる制度です。
通常、株や投資信託で利益が出ると約20.315%の税金がかかりますが、NISA口座なら税金はかかりません。
長期的な資産形成を支援するために国が設けた制度であり、多くの投資初心者が利用しています。
特定口座とは?
特定口座は、証券会社が年間の損益を計算してくれる便利な口座です。
特定口座には2種類あります。
- 源泉徴収あり
- 源泉徴収なし
初心者には、税金の計算や納税を証券会社が行ってくれる「源泉徴収あり」が選ばれることが多くなっています。

「特定口座でも難しい税金の計算を自分でしなくていいんですね。」

「そうなんだ。だから初心者でも安心して投資を始めやすい仕組みになっているよ。」
NISAがおすすめな人
次のような人にはNISAがおすすめです。
- 初めて投資をする人
- 新NISAを活用したい人
- 長期投資を考えている人
- 投資信託を積み立てたい人
- 税金をできるだけ抑えたい人
利益が非課税になるため、長期投資との相性が非常に良い制度です。
特定口座がおすすめな人
一方で、次のような人には特定口座がおすすめです。
- NISAの投資枠を使い切った人
- 個別株を積極的に売買したい人
- 損益通算を利用したい人
- 大きな金額を投資したい人
投資金額に上限がないため、本格的に資産運用を行う人にも利用されています。
損益通算ができるのは特定口座
NISAと特定口座で最も大きな違いの一つが損益通算です。
例えば、
- A株で20万円利益
- B株で15万円損失
という場合、
特定口座なら利益と損失を相殺し、課税対象は5万円になります。
一方、NISA口座では損失を他の利益と相殺できません。
そのため、売買を頻繁に行う投資家は特定口座を利用するケースもあります。
NISAと特定口座は併用できる?
できます。
実際、多くの投資家は次のように使い分けています。
- 長期投資 → NISA
- NISA枠を超えた投資 → 特定口座
- 短期売買 → 特定口座
このように役割を分けることで、それぞれのメリットを活かせます。
FP2級が考えるおすすめの使い方
FPとしておすすめしたいのは、
まずNISAを優先し、それでも投資額が足りない場合に特定口座を利用する方法です。
税金は投資成績に大きく影響します。
同じ利益でも、NISAなら税金がかからず、その分を再投資に回せます。
一方で、
- 売買回数が多い
- NISA枠を超える投資をする
という場合は、特定口座も必要になります。
初心者であれば、
「まずNISA」
という考え方で問題ありません。

「NISAだけで十分かと思っていましたが、特定口座にもちゃんと役割があるんですね。」

「そうなんだ。NISAと特定口座はライバルではなく、目的に応じて使い分けるものなんだよ。」
NISAと特定口座のメリット・デメリット
| 制度 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| NISA | 利益が非課税・長期投資向き | 損益通算ができない・年間投資枠がある |
| 特定口座 | 投資額に上限なし・損益通算ができる・税金計算が簡単 | 利益には約20.315%の税金がかかる |
よくある質問
初心者はNISAと特定口座のどちらがおすすめですか?
投資初心者にはNISAがおすすめです。
利益が非課税になるため、長期的な資産形成に向いています。
特定口座にもメリットはありますか?
あります。
投資額に上限がなく、損益通算や繰越控除を利用できる点がメリットです。
NISAと特定口座は同時に使えますか?
はい。
多くの投資家がNISAと特定口座を併用しています。
特定口座は「源泉徴収あり」と「なし」のどちらがいいですか?
初心者には「源泉徴収あり」が一般的です。
証券会社が税金の計算や納税を行ってくれるため、手間を減らせます。
まとめ
NISAと特定口座は、どちらも投資をするための口座ですが、税制や利用目的が大きく異なります。
NISAは利益が非課税になるため、長期的な資産形成を目指す人に適した制度です。一方、特定口座は利益に税金がかかるものの、損益通算や投資額に上限がないなどのメリットがあります。
FP2級としておすすめしたいのは、まずはNISAを優先して活用することです。非課税というメリットを最大限に活かし、それでも投資枠が足りない場合や、より積極的に運用したい場合に特定口座を利用すると効率的です。
NISAと特定口座はどちらか一方を選ぶものではなく、それぞれの特徴を理解し、目的に応じて上手に使い分けることが資産形成への近道になります。