監修・執筆
- 国家資格 ファイナンシャル・プランニング技能士2級
- 日商簿記2級
投資初心者にも分かりやすいよう、専門用語はできるだけ使わず解説しています。
NISAは暴落しても続けるべき?【結論】
まず結論からお伝えします。
長期で資産形成を目的としているなら、暴落したからといって慌てて売る必要はありません。
新NISAは、10年・20年という長い期間で資産を育てることを目的とした制度です。
一時的な株価の下落だけで売却してしまうと、その後の回復局面で利益を得るチャンスを逃してしまう可能性があります。
もちろん、生活費まで投資に回している場合などは別ですが、余裕資金で積立投資をしているのであれば、暴落時こそ冷静な判断が大切です。

「先生!ニュースで株価が大暴落って言っています!今すぐ売ったほうがいいですよね?」

「その気持ちはよく分かるよ。でも、長期投資では暴落は何度も経験するものなんだ。」
暴落とは?
暴落とは、株価や投資信託の価格が短期間で大きく下落することです。
例えば、
- 世界的な金融危機
- 景気後退
- 戦争や紛争
- パンデミック
- 金利の急上昇
などがきっかけで起こります。
ニュースでは大きく報道されるため、不安になる人も少なくありません。
過去にも暴落は何度もあった
株式市場では、これまで何度も大きな暴落が起きています。
代表的な例として、
| 出来事 | 主な時期 |
|---|---|
| ITバブル崩壊 | 2000年前後 |
| リーマンショック | 2008年 |
| コロナショック | 2020年 |
があります。
どの暴落も当時は「もう株は終わりだ」と言われました。
しかし、その後、市場は時間をかけて回復し、さらに高値を更新してきました。
もちろん、将来も同じように回復する保証はありませんが、「暴落は珍しい出来事ではない」ということは知っておきたいポイントです。



「暴落って何十年に一度じゃないんですね。」

「長く投資を続けていると、何度か経験する可能性があるよ。」
暴落時に売ってはいけない理由
① 安い価格で売ることになる
暴落時は多くの人が不安になります。
そのため、
「もう耐えられない」
と売却してしまう人もいます。
しかし、それは資産が大きく値下がりした状態で売ることになります。
損失が確定してしまうため、その後に株価が回復しても恩恵を受けられません。
② 回復のタイミングは誰にも分からない
相場は急落した後、急速に回復することがあります。
そのタイミングを正確に予想することは非常に難しく、多くのプロ投資家でも簡単ではありません。
「下がったら売って、底で買い戻そう」と考えても、思い通りにできないケースが多いのです。
③ 積立投資は暴落も味方になる
積立投資では、価格が下がると同じ金額でより多くの口数を購入できます。
例えば毎月3万円を積み立てている場合、
価格が半分になれば、購入できる口数は約2倍になります。
市場が回復すれば、その分だけ大きな利益につながる可能性があります。
これが積立投資の大きな特徴です。

「下がると損ばかりだと思っていました。」

「積立投資では、『安くたくさん買える』という見方もできるんだよ。」
暴落時にやるべきこと
毎月の積立を続ける
最も大切なのは、無理のない範囲で積立を継続することです。
積立を続けることで、価格が高いときも安いときも平均的な価格で購入できます。
投資目的を思い出す
NISAは、
- 老後資金
- 教育資金
- 将来の資産形成
などを目的として始める人が多い制度です。
数日や数か月の値動きではなく、10年・20年先を考えることが重要です。
生活費は別に確保する
暴落時に焦ってしまう理由の一つは、
生活費まで投資してしまっていることです。
生活防衛資金を確保したうえで投資することが、精神的な余裕にもつながります。
暴落時にやってはいけないこと
感情だけで売る
「怖いから売る」という判断は避けたいところです。
売却するなら、
- 投資目的が変わった
- 資金が必要になった
- 商品選びを見直す
など、明確な理由があるかを確認しましょう。
SNSだけを信じる
暴落時はSNSで、
- 「全部売った」
- 「株は終わった」
といった投稿が増えることがあります。
一方で、
「今が買い時」
という正反対の意見も見られます。
SNSだけで判断せず、自分の投資方針を大切にしましょう。
一括投資を焦って増やす
「暴落だから全財産を投資しよう」
という考え方もリスクがあります。
暴落がいつ終わるかは誰にも分かりません。
余裕資金の範囲で投資を続けることが大切です。
暴落が不安な人におすすめの考え方
暴落そのものを避けることはできません。
しかし、
- 長期投資
- 積立投資
- 分散投資
この3つを意識することで、大きなリスクを抑えやすくなります。
これは資産運用の基本でもあります。

「結局、一番大切なのは何ですか?」

「暴落を予想することじゃない。暴落が来ても続けられる投資をすることなんだ。」

FP2級としての考え
投資初心者の方から、
「暴落したらどうしたらいいですか?」
と相談を受けることがあります。
そのたびにお伝えしているのは、
暴落は失敗ではなく、投資を続ける中で起こり得る出来事の一つ
ということです。
もちろん、今後も市場が必ず回復するとは言い切れません。
しかし、短期的な値動きだけで投資方針を変えてしまうと、長期投資のメリットを活かしにくくなる可能性があります。
新NISAは短期間で利益を狙う制度ではありません。
焦らず、無理のない範囲で積み立てを続けることが大切だと考えています。
よくある質問
暴落したら積立を止めたほうがいいですか?
長期投資を前提としているなら、積立を続けるという考え方が一般的です。
価格が下がることで、多くの口数を購入できる可能性があります。
暴落時は一括購入したほうがいいですか?
暴落がいつ終わるかは分かりません。
余裕資金の範囲で判断することが大切です。
暴落したら売ったほうがいいですか?
生活費が必要になるなど特別な事情がない限り、長期投資では慌てて売らないという考え方が基本です。
まとめ
NISAで積立投資をしていると、いつかは暴落を経験する可能性があります。しかし、暴落は市場では珍しいことではなく、過去にも何度も起きてきました。
短期的な値動きに振り回されて売却してしまうよりも、長期・積立・分散という基本を守りながら投資を続けることが、資産形成につながる可能性があります。
大切なのは、「暴落が来ないこと」を期待するのではなく、「暴落が来ても続けられる投資計画」を立てることです。焦らず、自分のペースでNISAを活用していきましょう。